これはアイルランドで起こった出来事で、正確にいうと、仕事探しをして仕事をゲット出来たのに後日ある理由で「うちでは雇えない」と言われてしまったんです。
これぞアイルランドでの職探しが何故一筋縄ではいかないのかを物語っている体験談!
念願のタイレストランでスムーズに仕事が決定!
タイレストランで働いていた経験を生かせるのと、近所で働きたかったタイにとっては最高の条件が揃ったタイレストランを発見。
そこに自分のレジュメを持ってお店に飛び込んで行きました。タイの職歴を面白いと思った店長が、食いつきその場でインタビュー。明日トライアルに来て!とのことで、職探しはあっさり終了。
家探しも他の人と比べたらすんなり決まった方だったので、幸先いいやん!って調子こいてたら・・・やっぱりやって来ましたよ、大魔王(NANA風)。
トライアルも順調!でも変なタイミングでの電話が・・・
トライアル行き、そこで働いているみんなとすぐに仲良くなり、手応えを感じながらトライアルは無事終了。
絶対ここで働きたい!って思ったので、トライアル後で行われる話し合いでも働きたいことを伝えると、「もちろんだよ!」とのことで契約成立!
2日後に仕事開始ということで、仕事着も買ったし、準備は万端でした。トライアルの時に貰ったメニューの紙で、帰ってからノートに書き出してメニュー名(タイ語)とトッピングをマスターし、初日から戦力になれるように努力しました。
明日のまかないをレッドカレーにしようって事まで決めていたんです。
しかし事件は仕事初日の日に起きました。徒歩20分の距離にあるタイレストランまで行き、ちょうどレストランの目の前に到着した時、マネージャーから電話がかかって来たんです。
この時変な予感はしたんですよ。女の勘ってやつ
突然告げられた宣告!とは一体・・・?
店の目の前にいるよって言ったら、中に入って話があると言われ席に着くタイ。そこでマネージャーから告げられたのは、「あなたを雇う事ができない」という事でした。
理由はPPSナンバーと銀行口座を持っていないから。
「うちではその2つを持っていない人を雇うことを出来ないの」ということでした。
では、一体PPSナンバーって何なのか?これを今から説明したいと思います。
PPSナンバーって何?
PPSナンバーとはPersonal Public Service Numberの略で、アイルランドで働く人は全員このナンバーを持たなければ働く人が出来ません。
正確には働けますが、このナンバーを持っていない人が働いたら違法となるので雇う側はリスクが高く、雇えないようになっている仕組みです。
PPSナンバーはどうやって取得できるの?
My Welfareというサイトに登録し、アポを取ります⇩
そしてアポを取った日にオフィスへ行く。
ダブリンだとParnell Streetにオフィスがあるよ!
この一見簡単そうに聞こえるこのPPSナンバー、これが一筋縄ではいかないんです。PPSナンバーを登録する作業自体はオフィスに行くだけで難しくないんですが、オフィスに行って手続きを進める際に、いくつか書類が必要になります。
その書類を用意するのが少々厄介。
PPSナンバー申請の際の必要書類は?
必要書類は以下の4つ!
- 住所証明出来るレター
- パスポート
- My Welfareのサイトで取ったアポの画面をプリントアウトしたもの
- 雇い主からの証明レター
これを見て疑問に思った人も多いはず・・・雇い主からのレター???
そう、「この人がうちで働くからPPSナンバーが必要。これ申請理由ね」って感じの、雇い主から貰った証明書がいるんです!!!!
実は近年ルールが変わって、以前はPPSナンバーを仕事を見つける前に申請できたそうなんですが、今では出来ないそうです。PPSナンバーを取得するにはまず、雇い主からのレターが必要になりました。
え?ちょっと待って・・・!て事は仕事が見つからないとPPSナンバーが申請出来ないって事???
その通り。まずは仕事先で勤務先の登録ナンバーをもらってからしかPPSナンバーを申請出来ないようになったんやって。
ん?でもタイは仕事を見つけたのに雇えないって言われたんだよね???どゆこと???
その理由はのちに説明するよ・・・
PPSナンバー申請までの道のりをおさらい
そんな意味不明なルールを作ってくれたおかげで、PPSナンバー申請までの道のりが意味の分からない順番になってしまいました。
順番的にはこういう流れです↓
- 仕事を見つける
- 雇い主からのレターをもらう
- My Welfareというサイトに登録し、アポを取る
- 必要書類4点を持ってオフィスに行く
- 申請の手続き
ネットで調べた時に、いろんな人が「My Welfareでアポ取ろうとしたら〇週間後しか無理だった」とか書いてたから早い目に予約を取っておいたタイ。
初出勤時にレターもらうつもりをしていたんで、前日にMy Welfareでアポを取ったばかりでした。
みんなが予約取りにくいって書いてるMy Welfareで、あっさり6日後に予約取れたのが妙に引っかかったけれど、ラッキーだったのかなと自分に言い聞かせていたのも束の間。
タイは初出勤時に「雇えない」と言われてしまったため、せっかく取れたアポを、仕事がなくなってしまった為キャンセルせざる負えない結果が待っていました。
これぞ大魔王の仕業だ・・・
なぜオーナーはレターをくれなかったのか?
PPSナンバーを取得するために必要な書類の1つに雇い主からのレターが入っていることは知っているはずなのに、なぜオーナーはレターをくれなかったのか?
最近ルールが変わったせいで、PPSナンバーを取得する上で先に仕事を見つけなくちゃいけないことを知らない人が多いのが原因らしいんですけど、ここのオーナーの場合をその新しいルールを知っていたようです。
タイはオーナーに「雇えない」と言われた時、新しいPPSナンバーのルールを説明しました。
今はPPSナンバーは持っていないけれど、ここで働くって決まったからこれから取るつもりです。だからあなたのサインが入ったレターが必要なんです。
実は前にね、同じような人がいて。ここで働きたいからレターをくれって言われて渡したら、そのまま来なくなったの。PPSナンバーがただ欲しかったから私たちは利用されたの。みんなあなたが好きだし、雇いたいんだけど、お店のルールでPPSナンバーを持っていない人を雇うことが禁止になったのよ。
えー!!!なにそれ!!!。
マネージャーがタイを雇えないと言った理由はここにあったみたいです。でもこの後、マネージャーはギリギリになって伝えた事を謝ってくれて、仕方のない事なのでタイも納得するしかない羽目に。
ここで働きたいって思ったレストランが見つかって、しかもみんな良い人で、メニューもすでに暗記したのに。雇ってもらったからには一生懸命働こうと思って、誠意を見せようと思って2日間必死に勉強したのに・・・。
何とも言えない悲しい気持ちを胸に抱えながら、帰り道をトボトボ帰りました。本当にこのアイルランドのシステム、どうかしてる。
雇用主からのレターってどんなの?
のちに働く事が決まったレストランからの雇い主のレターをもらい、書かれてあった詳細はこんな感じでした。
- 会社番号
- 会社の名前と住所
- 会社の電話番号
- 雇用主のサイン
中にはレターを渡すといって、いつまでもトライアルを続けさせる悪質な店もあるらしいです。これは詐欺なのでトライアル期間が異様に長がったり、全然レターをくれる気配がなかったら疑いましょう!
アイルランドでPPSナンバーに苦しむ!? まとめ
- タイが初日にして職を失った理由はPPSナンバーを持っていないから
- PPSナンバーとはアイルランドで働く人が取得しなければならない番号
- でもPPSナンバー取得のためには雇い主からのレターが必要
- どこの会社もレターをくれるわけじゃない
- 詐欺に注意!
海外生活って本当にこんな事ばっかり。上手くいくときはすんなり行きますが、新しく着いた国だと余計にスタートがかなりストレス。
年々どの国も厳しくなってきているみたいなので、ワーホリをやっていく上で苦労すると思います・・・オーストラリアが本当に楽すぎて今では天国だったと懐かしい・・・!
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