32年間の人生で手術経験もなければ救急車で運ばれたこともないという超健康な人生を送ってきましたが、歳ですかね。つい3日前の日曜日、初めて緊急で病院へ行ってきました。
ピンチの時にググった記事に限って、本当に知りたい情報が載ってないんよね。
もしタイにように緊急で病院に行く事になってしまった人の為に出来るだけの情報をと思い、出来るだけ細かく状況を書いています。
謎の腹痛から始まった、タイの魔の週末3日間で起こった悲劇と、その原因になっていた予想外の事とは一体何だったのか?
ベルリンで謎の体調不良。タイの身に起こった、人生で1番辛い発熱!
実は先週の火曜日の夜から謎の腹痛があり、でも我慢出来ないほどの痛みではなかったのと、「どうせいつものストレスから来るやつだろ。一晩寝たら治る」と思いその日は早めに就寝。
次の日も目が覚めてからしばらくすると昨夜と同じレベルくらいの微かな腹痛があり、変だなとは思っていましたが、腹痛に効果のあるハーブティーを飲んだり、日本人の友だちからもらったストレスに効くツムラの漢方を飲んで凌いでいました。
しかしその火曜日の夜から始まった腹痛は金曜日になっても収まる事がなく、でも我慢出来ないレベルの痛みでもないし、そろそろ痛み止めでも飲もうかなぁと思い始めていた金曜の仕事中(ロックダウン中でレストランは営業出来ないので同じ会社のオフィスでたまに働かせてもらっている)に感じた異様な寒気。
その日は天気も悪く、肌寒い日だったからかなと深く考えていませんでしたが、今思えばこの時から体からのSOSをタイは見逃していたのです。
異様に寒い、と思いながらも帰宅後、体調が悪くなってきたのでこの日は20時に就寝。しかし真夜中に急激な悪寒と震えで目が覚め、これはおかしいと思い、お茶を飲んだりして体を温めつつ、また眠りにつきました。
翌朝の関節のダルさ、相変わらずある腹痛、そして明らかにある熱。最近暖かくなったと思えば急に寒くなったりと温度差がすごかったし風邪でも引いたんだろうと思い、とりあえず安静にしていれば治る!とこの日は1日寝ていようと決意。
でもダルさが半端なく、寝るに寝れずだったので友だちに頼んで痛み止めを買ってきてもらいました。
痛み止めを飲んでから、関節のダルさや腹痛はマシになり眠りにつく事が出来ましたが、またもや深夜に物凄い悪寒で急に目が覚め、尋常じゃないくらい体が震えていたんです。
ガタガタ震えるとはこう言うことを言うんだろうなと思えるくらい物凄い震えで、歯もガタガタ振動し、その勢いで口の中を切るくらい。誰かを呼ぼうとしてiPhoneを手に取っても、体がガタガタ震えている振動で手から滑り落ちてしまい、iPhoneを持つ事も不可能。
これは大げさでも何でもなく、本当にタイの身に起こったこと。
それと同時に、震えが止まらない焦りとパニック、そして何より真っ暗の部屋の中で、たった1人ぼっちで対処しなくてはいけない孤独感。それが重なる事によって、生まれて初めて感じた深い深い恐怖感。その恐怖感は大げさでも何でもなく、限りなく死に対する恐怖感と同じでした。
このまま1人で暗闇の中、死んでしまうんだろうか?
そんな事が頭の中をグルグル駆け巡り、物凄い体の震えと恐怖感で呼吸困難に。今思えば、あの時は軽くパニックアタックを起こしていたんだと思います。
時刻は朝の4時で、友だちもルームメイトも夢の中。救急車も呼ぶことが出来ず、真っ暗な部屋の中で、ずっと自分に「大丈夫、大丈夫」と言い聞かせながら号泣し、床でうずくまっていました。
この時に、海外で1人で暮らしていくことはこう言う事なんだ、と痛感したキッカケになったよね。
ベルリンで日曜日に緊急病院に行くことを決意!
そんな悪夢のような夜を過ごし、翌日は絶対に病院に行こう。そう思っていましたが、運悪くその日は日曜日。そう、ドイツで日曜日は1番厄介な日で、あらゆる所が閉まっている日。
「ベルリン 緊急病院」でググるも、ブログを書いてる人は多かったけれど、タイが知りたかった重要な情報は一切書いていない。
まぁだからブログやろうって思ったキッカケだったんだけどね。
ネットで友だちに事情を話し、緊急病院の場所を教えてもらい、タクシーも手配してもらい、緊急で病院に行ってきました。
ベルリンでタイが行った緊急病院はここ!電話は必要だった?
タイはクロイツベルグに住んでいるのでここの病院が1番近く、緊急もあると言う事でこの病院を選択↓レビューがかなり低いのを今知った!笑
緊急の場合、電話は必要ありませんでした。緊急なので普通の入り口ではなく、緊急病棟を意味するRettungsstelleと書かれている入り口(救急車が止まる方の入り口)で、タクシーで向かった際にもここの前で下ろして!と伝えると便利。
そこから入り、左側にある待合室の向かいにあるオフィスのような場所があるので、そこにあるベルを鳴らし、職員の人が来てくれるのを待ちます。
ドアは自動ドアなので、職員が気付いてくれるまで開かず、気が付いてくれるまで根気よく待ったよ。
検査はまさかの廊下で!?検査内容と日本との違いを実感した出来事
運良くその日は緊急が少なかったのか、待合室に1人しか待っていなかったのと、タイが熱があることを伝えたのですぐに名前を呼んでもらえました。
しかし予想外だったのが、診察室に向かうと思いきや、廊下に病人が運ばれる移動式ベッドを持って来たかと思うと、そこに座ってと指示され、ナースや医者が飛び交っている廊下での診察開始。
え?ここで?とツッコミをしたい気持ちを抑えながら、されるがまま廊下で血液検査・血圧・検温。そして尿検査用のプラスチックカップ(蓋が閉まるタイプの物)を渡され、トイレに向かいました。
驚いたのが、日本だと尿検査後に、それをトイレのボックスに置いていくじゃないですか?でもまさかのその尿が入ったプラスチックを手に持って、廊下を歩いてナースのいる所まで戻らなければならなかったんです・・・!
日本人にとって、これって結構恥ずかしくないですか?
しかもトイレに上着やカバンをかけるフックもなくて、トイレの中でかなり困りました。日本で育ったタイにとって、こんなに細かいところでも日本の凄さが出るんだなぁと実感。
謎に血液検査と尿検査は合計2回ずつやる羽目になりました。
人生で初めてのエコー検査が盲腸疑惑?
結局廊下で血液検査・血圧・検温をした後、タイが座っていた移動式ベッドはそのまま簡易の診察スペースに移動されられ、今度はそこでドクターを待つ事に。
以前はきっとここもただの廊下だったんだろうなと匂わせるスペースで、壁はなく隣との間にカーテンで仕切りがあるだけ。しかもそのカーテンも左右にあるだけなので、正面は丸見え状態で、足元ではナースや医師が慌ただしく動き回っているのが見える。と言うことはもちろん向こうからも寝ているタイは丸見え状態。
日本では絶対にあり得ないこの状態に、ちょっと笑えてしまった。
ようやくドクターが来てくれたので、火曜日からの腹痛事情を説明し、ドクターの触診開始。腹痛自体は我慢できるくらいのレベルだったんですけど、その触診が何より痛い。
「これ痛い?・・・じゃあこれは?」と触診しながら色々病気の可能性を探してはくれているんだろうけれど、その腹部を押してるお前の手が強すぎて痛ぇよ!( ᐛ )💢と叫びたかった。
ちょっと大げさに押すよね、そういう時の医者って。何なんアレ?
そして盲腸かもしれないね、との話になり、次にドクターが持ってきたのが妊娠した時にお腹に当てて赤ちゃんの具合を見る時に使うエコー・・・!
まさかの32歳にして初めてエコーをされたのが盲腸疑惑だなんて。女として少し面白い事になっちゃってる。
そしてそのエコーも赤ちゃんの具合を診ている訳ではないため、ドクターが容赦ナシ。物凄い力を込めて、エコー機を押し当ててくるじゃありませんか。
しまいには他の場所も診る為なのか、肋骨にゴリゴリ押し付けてきて、それがまた激痛!それは強く当てれば当てるほど深層まで診ることが出来るのか?だからそんなに強く押す必要があるのか?
・・・んなわけあるかぃ!!!
頭の中でしばきたい気持ちを抑えつつ、検査の為だから仕方がないと激痛に耐えました。
しかもそのお腹出してやるエコーも簡易の診察スペースで行われたよ・・・
度重なる検査の末、ついに腹痛・発熱の原因が発覚!
出来る限りの検査が全て終わり、ドクターが再び来診。何と原因は、2週間前にかかっていた膀胱炎が悪化して起こったものだったんです・・・!
そう、あの時の記事にも書いたやつです↓
とりあえずハーブティーで治療してみて、治らなかったら病院に行けばいいかと思っていて、1週間ハーブティーを飲み続けて症状がなくなったので治ったとばかり思っていたのが運の尽き。
膀胱にいた菌がそのまま体内に残ったままで、さらにその菌が腎臓まで到達し、炎症を起こした事によって腹痛・発熱に繋がったらしい。
2週間前に膀胱炎をネットで調べた時に確か発熱する場合もあるって書いてた!と今更思い出し、たかが膀胱炎だと思って放置していた事を深く後悔。
今はおかげさまで日曜日にもらった抗生物質が効いて、熱も下がり、夜中に悪寒で震える事もなくなりました。ただ4日間も寝込んでいたので体はものすごく怠い。
でも原因が分かっただけでホッとしたのか、精神的にもかなり楽になったような気がします。思ってみれば、元々風邪を引いたら熱じゃなくて咳や鼻水と言った症状から出始めるタイプのタイが、まず発熱(腹痛も)からなんておかしいな〜と思ってはいたんですよね。
しかも悪寒でうなされるなんて今までに一度もないし、もしかしたらこれはコロナかもしれないと思って不安でした。正直今まで(小学校以降で)発熱した回数も少ないし、成人してからの発熱なんて本当に数えるくらい。
覚えているだけでも2回だけで、その1回がこのマルタの時の発熱↓
この時も辛かったけど、今回は1人きりだったし精神的にすごく辛かったんで人生で1番辛かった発熱体験でした。
今から考えれば、体はちゃんとSOSを出してくれてたんだね。
ドイツで緊急で病院に行った時にかかった費用は?
緊急+日曜日だったので多少の費用は覚悟していましたが、今回かかった費用は何とゼロ!そう、この条件でも保険が適用され、全額カバーでした。
血液検査2回・尿検査2回・エコー検査までしてもらって、抗生物質も出してもらい、費用がかからないなんて、ドイツの保険制度は本当にすごい。
と言っても普段、超高額な保険料+税金を払っているからやけどね!
こういう時に普段自分に保険をかけておく事の大事さを痛感しました。
実際に見た病院の現状!何故廊下で検診を受けなければならなかったのか?
なぜあんなプライバシーもクソもない状態の場所にベッドに寝かされていたのかというと、もちろん原因はコロナ。そう、ドイツは今もなおコロナのロックダウン中で、コロナ感染者数も多い。
タイが緊急で病院に行った時も、そこは緊急病棟だったのでもろコロナの患者がいるゾーン。廊下のそこら中で移動式ベッドが設置され、寝かされている人たちが何人もいました。
咳こむ声が聞こえてきたり、呼吸器をつけた人など、まるでテレビで見てる状況と同じ。そう感じながらドクターを待っていたのを覚えています。
その現状は知っていましたが、今回実際に開業医ではなく、大きな病院に行ったので初めて現状を目の当たりにする機会でした。
ベルリンで緊急で病院 まとめ
- 緊急で病院に行く際に電話は必要なかった
- Rettungsstelleと書かれている入り口が緊急病棟
- 緊急でかかった費用はゼロ
- 腹痛と発熱の原因は膀胱炎の悪化
今回すごく辛い思いをしましたが、不幸中の幸いでロックダウン中。というもの、仕事を普通にしていたら4日間も完全に寝込むなんて簡単じゃなかったから。
ロックダウン中だからこそ不便な部分も色々ありますが、ロックダウンが開けたらバリバリ働くためにも今のうちにゆっくり休養しておこうと思えるようになりました。
それにこういう機会でもないと、こんなに色々検査してもらえる上に結果がすぐに分かるなんてケースは珍しいと思うので、結果オーライだと思っておく事にします。
それにしてもあれだけ検査してもらって、一切費用がかからないなんて、さすが税金大国ドイツ! ドイツで正社員になる事でのベネフィットを実感しましたね。
そして1番痛感したのは友だちの有り難み。普段はいいけれど、病気の時って本当に孤独。そういう時に頼りに出来る友だちがいるのは本当にありがたい事。
特に日本人の友だちは、冷えピタやお粥を持ってきてくれて、心の支えになりました。
白人は結構病気に冷たいので、「寝たら治るよ」という反応をする人が多い反面、アジア人の友だちは病気の時に本当に親身になってくれます。
海外生活で1番大切なのは生活の基盤を築く事なんだなぁと感じましたね。
皆さんももし膀胱炎になったら、たかが膀胱炎で・・・と放置しないで、すぐに病院に行って下さいね!
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